「そんなに言うなら、教えてやるよ」



低くかすれたささやきと、ふわっとあったかいものが、おでこに降ってきた。



「……え?」



「この顔……」



「……っ」



汐見廉の顔が、近い。



真剣な瞳が、痛いくらいに胸をうつ。



「“この顔”
俺が、他の男に見せたくねーのは」



「……っ?」