あたし、もう、終わりかも……。



びくびくしながら引っ張られること、数分。



体育館の横を曲がったところで、汐見廉はあたしの腕をスッと離した。



「なんで、おまえ、バスケ部見に来た?」



クルッと振り返り、容赦なく冷たい視線を落とす。



う、わー。



こわい。



魔王廉さま!?



そんなあだ名が、頭の中をかけめぐる。