「この顔見るのは“俺”限定」

ようやく夢から抜け出したらしい女子たちが、口々に叫んだ。



「やった~。
やっと、汐見くんの好きなタイプがわかったよ~」



両手を頬に当てて、顔をポッと赤らめて……。



飛び上がって喜ぶ姿が可愛い。



制服のリボンを直したり、髪を手グシで整えたり。



中には、スカートをもうひと折りして、短くしたりする子もいる。



みんな、思い思いに、可愛く見えるように努力してる。



汐見廉に可愛いって思ってもらえるように、努力してる。



そんな女の子達の姿を見ていたら……。



鼻の奥が、ツンとした。