汐見廉のためにも、ちゃんと上達しないとさ。



でも……。



汐見廉に言われちゃった。



『おまえ、すげぇのみこみ早いな。
俺が教えることは、もう、ねぇわ』
……って。



もっと教えてほしかったのに。



もっと一緒にいたかったのに。



あの子たちがうらやましい。



守ってあげたくなるオーラが……。



あんなにたくさん出てるんだから。



それに引き換え、あたしは……。



可愛く思われるためのフリすらできないなんて。



そんなの、情けなさすぎるよぉ。