逃げてなんかない。逃げてなんかない。 私は何も悪くないもん。何一つ、悪いことはしてないもん。 「私は何も悪くないもん!」 久々に大きな声を出したように感じる。 これには、さすがの梨々香も驚いているみたい。 でも、驚いたのも一瞬で今度は梨々香が怒った。 「逃げてるじゃん! 真理奈には申し訳ないけど、真理奈は逃げてるだけだよ。」 「自分がつらいからって理由も聞かずに、一方的にさようなら。 颯君も悪いかもしれないけど、颯君と向き合おうとしなかった真理奈も悪いでしょ!」