「は?」 颯はぽかんと口を開けている。 「だから、別れてって言ってるの。」 私の声は、生きてきた中で一番冷たいんじゃないかってぐらいの、 感情の無い、低くて冷たい声だった。 「あ、そっか。もともと、付き合ってるとも思ってなかったんだ。 ごめんね、私ばっかり変な勘違いして。」 私は颯の返事を待たずに教室を出た。