あなたに

「…千葉、くん?」







「あ、ごめん。大丈夫だから…。」









そう言って微笑んだ千葉くんだけど、私はどうしても割り切ることができなかった。






一瞬見せた悲しげな顔はなんだったんだろう。







そう思っていると、昼休み終わりのチャイムが鳴った。







「もう戻らないとね。」








「うん。」









そして、その日から千葉くんから誘いも、連絡も一切なくなった。