病院嫌い〈2〉




『…はい 終わったよ!
偉かったね!』



夏帆の頭に優しく触れながら 



聴診器を肩から外し、白衣のポケットにしまう



『苦しいとことかあった…?』



『………ないから…もう、退院したい』



俺の顔をうるうるした目で見つめて



退院したいことを必死でうったえているけど



このまま退院はさせられない



『…まだ音が悪いからもう少し治療しようね
点滴頑張ればすぐによくなるから…』




『…グスン やだっ 
退院したい』



俺がそう言うと、大きな目から涙がこぼれ落ちる



『絶対治すからもう少しだけ頑張ろう
夏帆は強いから大丈夫だよ』



『グスッ グスッ 
…頑張っても治らないもん』



震えながら白衣を握る手から



夏帆の苦しさ、辛さ、恐怖心が伝わってきて



胸がしめつけられるように苦しい




『夏帆すごく頑張っているもんな
昨日も注射のとき自分から手を出してくれたし、夏帆が頑張っているのわかっているよ』




夏帆の辛さを取り除きたいと思って



優しく夏帆を引き寄せ、ぽんっ…とたたきながら俺の胸に夏帆の頭を入れて…