『…彩夏、寒いよな ほら、これ』








そう言って春樹が着ていた上着を私にかけてくれた。









『ありがとう、……でも、これじゃあ春樹が寒いから……』









『俺なら大丈夫だ。 』









そう言って私の手を引っ張って歩いた。










『……ありがとう』









上着は春樹の体温で温くなっている。