強引なのも君なら許せる

スパ―――――ンッッッという大きな音の立てた扉は、少しガタガタと騒ぐ。

しかし――――――それよりも騒ぐのは男子たちの方だった。


もういちど大きく息を吸って…………吐く。



「この…アホ男子いいいいいいいいいいいいいいっっっっっ」

ガッとそばにあった黒板消しを掴み、中央にいた茶髪の奴に思い切り投げる。


ゴッッという鈍い音を立てたと共に、その男子がポッと顔を赤く染める。
(…もしかして、サド…?)


「女子の事もっとよく考えてっっっ!!!!」









ハヤクココカラニゲダシタイ。









そのままスタスタと廊下の方に歩いていく。

「あっ、ありがと莉那ッ!!」


少しだけ振り返って――――できる限りの笑顔を見せた。