強引なのも君なら許せる

                  りな
とてもとても申し遅れました、私広田 莉那(16)です!
腰くらいまでにおろした青い髪に、少し短いスカート。…ホントに少しだけね。(1cm位)想像できた?
一番嫌いなのは、男子。女子を困らすバカは大っ嫌い。
…そう、思ってたんだけど…。



そして今朝家の前で私を待ってくれていて、今私の前の席でひっそり眠っているこやつは、秋谷 傑。
簡潔に言うと、顔イケメン、スポーツ万能、勉学点数1桁。そんな傑でも、女子には大人気。…理解不能。




一番重大な事なのですが、おたがいのことを「りー」(莉那)「傑」と呼び合う程仲のいい私たちは、幼馴染の恋人なのです。






…察しのいい人は分かったかもしれないけど、他の人にはゼッッタイに秘密なのだ!
凄いことになんの見えてるしね…。

 

「おい、寝るな秋谷!!!広田、お前もッ成績いいからってボーっとするな!!!」
「ええっ!何でバレタノっ!?」
(あ、バレとる…。)

ははは、と、クラスメイトの笑い声が聞こえる。けれど、私は傑を見つめて頭にないばかりだった。