雲のない青空

 
「別に何でもない。疲れたのかな?


それかあなたの気のせいだよ!」


さっきまでの顔とは反対に女は笑顔でそう言ってきた。


作り笑顔で。


俺はむかついてブレザーの下に着ていたパーカーを女の頭になげた。


「え?なに」


「そんな顔みたくない。それ着てフードかぶって顔隠して。」


「意味わかんない。」


自分でも意味がわかんなかった。


「お前さばかなんだね。」


「ばかだけど?」


また女は頑張ってつくったであろう笑顔で答えた。


「いずれ損するよ。」


自分に正直じゃないやつは損する。


誰かが言ってた気がする。


「もういい。お願いだから何も言わないで?

学校まで案内するから。」


女は強がりがきつくなってきたのかストップをかけた。