それから悲しいことに時間はすぎ


とうとう文化祭前日になってしまった。


「えーっと、ポスター係はポスターをコピーして貼ってー場所はどこでもいい。」


これがふたりでやる最後の仕事…。


寂しいけど、しょうがない。


「羽鳥ー。どこに貼るー?」


「んーと。」


ここらへん?とでも言うように各教室のドアの上を指さした。


「だな。俺貼るから羽鳥はおさえてて。」


「わかった」
  

言われるままにポスターをおさえたけど上の方だしあたし身長小さいから背伸びしないと届かない…。


「綾瀬…早く貼ってー」


「ん?あ、ごめん。」


「遅いよっ。すばやくー」


「かしこまりましたぁー」


きっと顔が赤い。


こんなやりとりだけで赤くなるなんて。


今だけでいいから、期待させて。