「羽鳥ー、今日もポスターやるでしょ?」


いつもと変わらない会話。


なのにどうして切ないんだろう。


綾瀬のことを好きだと気づいたけどまだそんな実感はない。



「やらなきゃ終わらないからね~。」


「ま、どうせ不器用な綾瀬だから俺が全部やるはめになるだろうけど。」


「じゃあ、あたしは必要ないよね~?


今日はいつもの公園で空でも見て帰ろっかなー」


うそ。


本当は…綾瀬とやりたいよ。


一緒に放課後のこってやりたいよ。


どうしてあたしは素直になれないんだろう。


「だめ。

羽鳥も一緒にやるんだよ」


「えー。しょうがない。やってあげよう。」


「なんで上から目線なんだよ」


あははと笑いながら、綾瀬は席に戻っていった。