−お前とあたしの距離−

なにげなく
メッセージをみてみると



《はじめまして。
かわいいね。よかったら
よろしく》



ありがちなメッセージで
思わず吹き出してしまった。



この人は相当な暇人なんだろう
そう思いながら
返信をした。



《よろしくお願いします〜》



意外と返信がはやく
会話も進んだ。
名前も知らないのに
好きなものも当てはまり
音楽の趣味も合うこともあり
すぐに打ち解けた。


そして電話にまで発展した。
初めて聞く声は
優しくどこか悲しい声だった。

名前は
町田陵とゆうそうだ。
まちだりょう



あたしの一個上で
他元だけど電車で近かった。
聞いてみるとあたしの
親戚と知り合いみたいで
世界狭いっ!って
正直思ったよね笑。



月日も流れて
出会ってから一週間。




「ねぇ日向ってさ
好きなやついんの?」


とつぜんの質問にあたしは
戸惑った。


「日向はねいないよー。
つか恋とかわからないし」


笑いながらそう言うと
陵は少しんーっとうなって
また話し出した


「俺さ
日向のこと好きになっちゃったんだよね」



あまりにも突然すぎて
言葉を失ってしまった。



つかまず出会ってから一週間とか
はやいし
まだこいつのことなんもしらねーのに!


心の中で色々突っ込みどころ満載だった☺︎



「あ〜そっかぁ、あたしは
まだ陵のことしらねーし
好きとかわからないわ」


正直な気持ちを伝えると



「俺と付き合ってよ
絶対不幸にしないから」



少し真面目そうに答えた
陵に
あたしは思わずドキってしてしまった



だからあたしは
付き合うことにしたんだ。
支えようと。






電話を切り
思わず考え出してしまった。
年上の彼氏とか
デートとか
楽しみすぎて


まるであたしは
子供のようにはしゃいでいた。


真っ先に魅麗に報告しにいった。
魅麗は


よかったよ
はやいけど


なーんて言ったけど
実際これから先長いし
そんな簡単なことしか
考えてなかった。



だけど
全然違ったんだ。



デートをしたり
お出かけしたり
周りのカップルが
羨ましいって思ってしまう。



陵は
毎日女と遊んで
会ってもヤるだけだった。



そんな陵が嫌で
我慢の限界になったあたしは


「ねぇ
ヤるだけがカレカノなの?
もっと大切にして。」



そう強く言ったりもした。


思ったんだ。




あたし陵のこと本当に好きなんだなって。




「は?
女なんて性欲処理機。
黙って股開いてれば
いーんだよ〜」




あまりにも最悪な返事が帰ってきた。




悔しくて
今まで馬鹿みたいに
好きになったあたしが
恥ずかしかった。




嘘つき






心の中で何度も言った。






その何日か後に
あたしは陵に振られた。







わかっていた。
だけど本当に好きでたまらなくて
離れたくなくて





別れたくない
何度も言った。






だけど陵からのメールが
くることはなかった。






「ねぇ日向。
次はいい人がみつかるよ!
あんなクソみたいなやつじゃなくて
日向を大切にしてくれる人
絶対現れるから」



魅麗は振られたあたしに
励ましの言葉を言い続けてくれた。





そんな魅麗の言葉も入らないほど
あたしは落ちこぼれていった。



季節は中2の冬。
寒くて寒くて
寂しさを埋めるかのように
あたしはチャラつきまくった。


そんなあたしを魅麗は
ずっと支え続けてくれていた。



本当に魅麗に感謝しかなかった。




「ねぇーもーそろ
受験生だよー?
日向進路どーすんの?」


その時もー受験生かー
正直進路なんて
どうでもよかった。
今が楽しければ
それで良かったんだ。


「あたしはどーでもいい
高卒とれれば」



そう答えて
教室を見ると
周りは


受験の資料を広げ
真剣に考えだしていた。



そんな周りを見て
なぜか羨ましくなった。