しおりの歩くスピードは陽介よりもちょっとだけ速かった





“何としてでも伝えたい!”





しおりの横を





陽介が通り過ぎる





言わなきゃ





はやく…






言ってしまう…!






しおりは走った






「あの…」






焦っていた陽介は




かなりのハイスピードで歩いていたと思う








よく見ると





女の子が必死な顔で自分に話しかけてきているではないか…!






「僕ですか?」





「はい…。」





彼女は相当息が切れていた






「ごめん!気付かなかった。」






彼女はゆっくりと肩で息を整えながら






「ずっと…前から気になってました。あの…、良かったらメアド交換していただけませんか?」