「ヤベ!寝過ごした…。」



今日は大事な実習がある日だった。





陽介は慌ててベッドから跳び起き、そこら辺に脱ぎ散らかしてあった服を適当に着た





寝癖だらけの髪の毛を気にしつつ





家を飛び出した。







「ドアが閉まりま~す」





「待ってくれ~!」






あまりにも陽介の絶叫する声が凄かったのか




一度閉まりかけたドアが開いた。






陽介は一目散に車両へ駆け込んだ。






ハァ…ハァ…。






全速力で走ってきたので息が上がって苦しい…。





「もう俺も歳だな…。」




陽介も今年で33歳




調理師学校に入る前はサラリーマンとしてバリバリに営業をこなしていた。





そんな陽介がなぜ脱サラして専門学校への入学を決めたのかはまた後ほど…。







吊革につかまりながら必死に呼吸を整える






そんな陽介に






一人熱い視線を送る






少女がいた