くの一反省帖〜お殿様を守れ、オー!〜

「ところで狭霧殿に朧殿…お主ら忍であろう?そのド派手なカッコは、どうかならんのか?」

十兵衛に言われ狭霧と朧はお互いじっくり見つめ合う…

「御家老様…私は物心ついた頃には二親と死に別れ、里で居候として肩身の狭い思いをして暮らしてまいりました。衣服は年長者のお下がり…ワガママなど言えません…それでもこのカッコがダメだと言うならば…」

いつも能天気な狭霧にも複雑な過去があったんだ…などと神妙な顔で聞いてたら

「御家老様…是非とも着物買って下さいっ!」

やけに丁寧な言葉使いよると思ったらこれかよ

十兵衛は呆れて言葉も出なかった。