くの一反省帖〜お殿様を守れ、オー!〜

「残るは藩の重臣と殿に化けた朧殿じゃ何なりと遠慮無く申すがよい」

十兵衛がそう申しつけると…周りの家臣一同期待と不安が入り交じった顔つきでごくりと唾を飲み込む。

「今夜半狭霧を主犯とする殿様暗殺グループが、こちらを襲撃します」

白雪がきりっと言い放つと

「なんと…賊は襲撃を諦めたんじゃないのか?」

「影武者とはいえ、そこまで情報を掴まれてるのか?」

「とは言え正面からまともに来るとは思えぬ」

「ところで狭霧と申すは何者?」

意外と落ち着き無い黒田家臣団…