ゴロツキは打つ手が無いのかまるっきり動けなくなった。

「狭ぁ〜霧ぃ…ゴロツキさん達イジメちゃつまらんめぇ」

白雪ってば…まだアルコールたらふく残ってやがるな。

それにしてもコイツら動かねぇな…

縛られちゃったけど結果的にコイツら足止めしてるし…あたしらも無事に帰れれば恩賞にありつけるかな?
なんて事考えてたらゴロツキの話し声が聞こえて来た。

「どうすんだよ。このままじゃ俺らお天道様の下歩けねぇぞ」

「将軍家を敵に回すか?…それとも…」

「コイツらに人質の値打ち無いんじゃなぁ…」

どうする?

ゴロツキのアイデアは尽きたのか黙りこくってしまった。