「こら娘、早く離さんか!それがしは、頭に用があって参った者。怪しい者では無いぞ」

慌てて説明する十兵衛

しかし…

「馬刺以外なら何がいい?しょうが焼きなら出来るかな?」

頭の中は食い物の事しか無いらしい…

「こら離せ〜ここから降ろせ〜!」

十兵衛の叫び声が山にこだまするが…

「肉だけじゃ栄養のバランスがなぁ…でもあたし人参好かんもんねぇ…」

どうやらこの娘と会話するのは無駄なようだ。

って簡単に諦める訳にはイカん!

殿を陰謀から守る為に犬鳴の里に来た以上何としても頭に会って凄腕の忍を手配せねばならないというのに…

そう力んでみたものの…