「まぁ黙って見ておれ」

十兵衛は意外とパソコンの操作に慣れてるらしく軽快な指使いでキーボードを叩きマウスを操る。

「はぁ〜年寄りは機械に弱いっての偏見やったね…いや〜大したもんだ。誰にでも取り柄の一つは、あるもんやね」

あたしの嫌味などどこ吹く風

「出たぞ…これが我が殿じゃ」

十兵衛が見せてくれた画面を見つつ…

「え〜と…この顔にピンと来たら110番…情報提供者には報償金100万円…って悪人やん殿って!」

あたしの知ってる忍文字では、こう読むんだが…

「たわけ者!殿を指名手配するヤツがあるか〜ッ!」

見事引っ張たかれました。