まぁそんなことは、どうでもいいや。
とにかく、雨やんでくれ。
そんなこと、思いながら雨を見つめ10分。
一向に、止まないそれどころか
酷くなっている。最近よくいう、
ゲリラ豪雨って、やつか。
参ったな。
そう、思っていると隣から声をかけられた。
「雨やまねぇな。」
誰かって、一人しかいない
ずっと、隣で雨宿りしてる男の人だ。
「みたいですね。ｸｼｭﾝｯ」そういいながら、
さっき濡れたせいでくしゃみをしてしまった。
彼の方に振り向くと、丁度彼もあたしの方に振り向いて、初めて、目があった。
なんだろうか、引き込まれるような目というか。それだけの威力がある。
そんなこと思ってると。
「寒いか？俺ん家ここからちけぇから来る？雨もやみそうにねぇし」
と、彼はあたしに救いの手を差し伸べた。
確かに、雨も止みそうにないしこのまま風邪引きそう。
彼がどうして声かけたかはわからないが、
今のあたしは、彼の手を取らずに入られない状況だ。
「ごめんなさい、お言葉に甘えさせてもらいます。」
と言いながら、お辞儀した。
「ん。」と、彼は頷くだけだった。
