彩夢は椅子を私の席の近くに持ってきて弁当を食べていた。
私も弁当を広げて食べ始める。
『ねぇ、凛華…あたし今回のテストやばい』
今まで無言だった彩夢が突然言った。
「…彩夢いつもそれ言ってる」
『いや!そーなんだけど!
今回は本当にやばいの!助けて~~!!』
「それもいつも言ってる。
明日暇なら勉強教えてあげようか?」
お母さん特製の玉子焼きを食べながら言うと彩夢は目を輝かせて『よろしくお願いします』と言った。
…あ。
「その代わり私のお願いも聞いてね?」
『任せて!やった〜♪』
こうして彩夢に勉強を教える代わりに
一緒に試合を見に行くことになった。

