【凛華side】
『あの!俺、好きです!』
………は?
放課後の教室で委員会の仕事をしていた私は状況が掴めないまま呆然とする。
『いきなりごめん。
だけど俺、ずっと神崎さんのこと好きで…』
「……」
椅子に座ったままの私は何も言わずただ前に立っている男子を見る。
『あ、俺、C組の成瀬大毅って言います』
今まで黙っていた私は初めて口を開く。
「なるせ…だいき?
聞いたこと無いかも。」
そうひとこと言うと成瀬大毅は眉を下げて『やっぱりか…』とつぶやいた。
そんな成瀬大毅に私はきっちりと返事をする。
「ごめんなさい。私、あなたのこと知らないから付き合うことは出来ません。」
きっぱり言ったから諦めるよね?

