魁部隊

渡り廊下を歩いて、今までいた建物とは別の建物に入る。


「ここが道場だ。隊員全員が一斉に入ることはできないが、休みの者、見回りをする者、そして稽古をする者に分かれ、日頃鍛練を積んでいる」


颯さんが先に入って、奥の方で何やらごそごそと探る。


「確かこの辺に……あった」


振り返った颯さんの手にあったのは、真新しい木刀だった。


「普段はこれで稽古をしている。真剣を使うわけにはいかないからな」


あたしの傍まで歩いてくると、持っていた木刀をあたしに渡した。


「持て。お前の木刀だ」


初めて手にする、木刀。


お金がなくって、剣の練習といったら木の枝とか箒とか……そんなものしか使ったことのないあたしからしたら、すごく新鮮だ。


もちろん、それは琥太郎も一緒なわけだけど。


まだここには来てないみたいだけどね。