「……本当に、それでいいんですね?もう戻れませんよ、二度と」


「はい。分かっています」


「分かりました。では、書類は送ります。最後の確認です。本当に、魁部隊へ入隊するのですね?」


「はい!!」


翌朝。


約束通り副長の部屋を訪れたあたしは、副長と、それから駆けつけてくれた隊長の前で、魁部隊に改めて入隊することを伝えた。


「おお、薫くぅん……、そうかそうか、入隊してくれるのだな!!これからよろしく頼むぞぉ!!」


「はい!!こちらこそ、よろしくお願いします!!」


笑顔で手を握ってくる隊長に会釈をすると、副長が微笑みながら言った。


「さ、事情を知っている人たちは皆心配していましたよ。早く伝えておやりなさい」


「分かりました。失礼します」


副長の部屋を出て、真っ直ぐ琥太郎の部屋に向かう。


隣だから、すぐ寄っても良かったんだけど、やっぱり隊長たちに正式に伝えたあとに話したかったから。