魁部隊

だって、ここにいる人たちは、望んでここにいる訳じゃないもの。


それでも、生きるために必死で戦ってきた人たち。


そんな中、軽い気持ちでいるわけにはいかないと思うから。




『お前が魁部隊に入隊して、家に大金が入って、それで、お前の家族は幸せになれるのかな』



琥太郎に言われた言葉が、頭の中に鳴り響く。


あたし、―――本当に家族の幸せを考えているのかな。


お金が入れば幸せに暮らせると思ったけど。


必ずしもそうじゃないんだ……。



思わず、ぽろっと涙をこぼしそうになったとき、ぎしっ、と廊下が軋む音が聞こえて、誰かが近づいてきた。