魁部隊

動物の死体だってそりゃあ見れるもんじゃないけど、そんでもって人間だって動物なわけだけど、やっぱり人間と熊とかの動物は違うと思う。



「ぅ、ぅえぇっ……」


あたしと琥太郎は思わずその場で吐いた。


これから戦争でたくさん人を殺すのかもしれないけど、これはちょっときつすぎる。


だって人を殺すつもりでやったんじゃないもの、今は。っていうのはただの言い訳かもしれないけど。



まだ手に感触が残ってる。


さっきのは確かに熊だったのに、もしかして、脳が勝手に熊に修正してたとか……?




「―――薫ー……だ、大丈夫かー?」


一通り吐いて落ち着いたのか、げっそりした顔で琥太郎があたしの顔を覗き込んできた。


「な、何とかー?」


吐いた物を土でごまかしてから立ち上がり、改めて老婆の死体を眺める。っていっても、若干目をそらしながらだけど。



「この傷の位置……。やっぱり、さっきの熊、だよね」


「あぁ」


血が流れ出ている傷口は、紛れもなくさっきあたしたちが刀で斬りつけ刺した場所だった。