魁部隊

「薫。俺はさ、やっぱり、親が俺を売ろうと考えてたからここに来たわけだし、俺が死んだら親も殺されるって言われても、正直何も思えなかったんだ。ひどいよな、俺」


「そんなこと……」


もしあたしが琥太郎と同じ立場なら、きっと。


同じことを思うだろう。


「でも、お前は違うんだぜ。優しいお母さんがいて、兄貴だっているだろ?最終的に決めるのはお前だけど、お前が魁部隊に入隊して、家に大金が入って、それで、お前の家族は幸せになれるのかな」


「……」


勢いだけで家を出てしまったのかもしれない。


あたしが決めたことは、もしかしたら間違った道なのかもしれない。


でも。


「明日の朝、だろ?返事をするの。隊長たちに伝えたあと、できたら、……俺にも、教えてくれないか」


琥太郎のその言葉に、あたしは静かに頷いた。