『だったら、あたしも一緒に行く』
『は!?』
ぽかん、と口を開いて呆けた琥太郎の顔は今思い出しても笑える。
『な、なんでだよ! 遊びに行くとかじゃないんだぞ!』
琥太郎はしばらく呆けた後に怒りだしたけど、別にその場の思いつきでも琥太郎に同情したわけでもない。
前々から考えていたことだった。
あたしの父はあたしが生まれてすぐに死んじゃったから顔も知らない。
母が女手一つで育ててくれたけど、あたしの上にも一人兄がいて、とてもじゃないけどこのままじゃ生きていけないと思う。
優しい母は子供を売るなんてこと、微塵も考えていないみたいだったけど。
理由を話せば、琥太郎は押し黙ってしまった。
元々、言い出したら聞かないあたしの性格は重々承知しているのだろう。
『……俺は今夜、出る。一緒に行くんなら、……行こ』
そういうわけで、今。
真夜中を過ぎた真っ暗闇の中、あたしたちは村を出た。
『は!?』
ぽかん、と口を開いて呆けた琥太郎の顔は今思い出しても笑える。
『な、なんでだよ! 遊びに行くとかじゃないんだぞ!』
琥太郎はしばらく呆けた後に怒りだしたけど、別にその場の思いつきでも琥太郎に同情したわけでもない。
前々から考えていたことだった。
あたしの父はあたしが生まれてすぐに死んじゃったから顔も知らない。
母が女手一つで育ててくれたけど、あたしの上にも一人兄がいて、とてもじゃないけどこのままじゃ生きていけないと思う。
優しい母は子供を売るなんてこと、微塵も考えていないみたいだったけど。
理由を話せば、琥太郎は押し黙ってしまった。
元々、言い出したら聞かないあたしの性格は重々承知しているのだろう。
『……俺は今夜、出る。一緒に行くんなら、……行こ』
そういうわけで、今。
真夜中を過ぎた真っ暗闇の中、あたしたちは村を出た。

