魁部隊

「よし!そうとなれば、さっそく皆に紹介せねばな!おうっと、明里くんに二人分追加で食事も用意してもらわなければ!では俺は……」


今にも走り出しそうな隊長の首根っこを副長がつかんだ。


「ぐぇっ……」


「隊長。隊員はすでに大部屋に集まっていると思いますし、明里さんのところには私が参りますから、あなたは呼びに行くまで部屋でおとなしくしていてください。確か、今日までの書類があったでしょう」


「そ、そうだったかな……?」


「それに、琥太郎くんと薫さんが入隊するとなれば、それも報告しなければならないでしょう。ただ働きをさせるわけにはいかないのですから。そちらも合わせてお願いしますよ。あとで手伝いますから」


「わ、分かった。では頼んだぞ。それじゃあ、後でな!」


隊長は、そそくさと廊下を歩いて行ってしまった。


「では私は明里さんにお願いしてきますから、颯くんと奏多くんは、二人に部屋を案内してあげてください。確か、二つくらいなら部屋は余っていたと思いますから。物置以外ならどこでもいいですしね」


「了解!じゃ、行こうか」


副長とは反対方向に並んで歩き始めた颯さんと奏多さんの後を慌てて追う。


「部屋って一人部屋なんですか?」


外から見た感じではそんなに広いイメージじゃなかったんだけどな。


「うん。部屋を狭めに仕切ってるからね。それに、そんなに隊員がたくさんいるわけじゃないんだ。あ、死んだとかじゃなくてね?いや、死んだ人はいるけど、それは戦のせいでってわけじゃなくて。だから、今は一人部屋。でも、誰かの部屋で遅くまで喋ってそのまま寝るって奴も多いから、あんまり気にしなくていいよ」