魁部隊

「少し戻ろうか。少し戻ったところに、開けた場所があったね」


隊長がそう言うと、副長も頷いた。


「ええ。ですが、少し不自然な感じもしましたがね」


「どういうことだ?」


「敵の意思を感じるというか、我々をそこにおびき寄せよう……なんて、私の考えすぎでしょうか」


「いや……一理あるな」


隊長は少し考えると、唸った。


「ではどこに……」


「報告します!」


突然、律くんの声と共に、ばさりと何かが頭上から飛び降りてきた。


「ぅわっ」


「おお、律くんか」


隊長の前に跪いたのは、やはり黒装束に身を包んだ律くんだった。


「で、どうだった」


颯さんも身を乗り出す。


「はい。周辺に敵らしき影はなし。それどころか、最近ここに人が訪れた形跡すらありません」


「何?」