それから、何日か過ぎたある日、あたしたちは起床するなり、ご飯も食べずに大広間に集められた。


まあ、どのみちご飯はいつもこの部屋で食べてるんだけど、いつもは準備をしているはずの明里さんも一緒にいるから、朝食……というわけではないらしい。


事態が動いた。


全員がそう察しているのだろう。


いつもなら、空腹を訴えて騒ぐ人たちも、ひたすら黙って、隊長と副長がやってくるのを待っている。


軽口を叩く余裕もなく、部屋のなかは布が擦れる音ばかりが響いていた。


「朝早くからすまない、」


やがて、隊長と副長が部屋の中に入ってきた。


その際、外に聞き耳をたてている輩がいないことを確かめていた。


ということは、すごく重要なことなんだ……。