魁部隊

あたしは、ただ黙っていた。


颯さんは、勇気を持てなかったあたしの代わりに、あたしよりも長く一緒にいた仲間を手にかけたのだから。


「俺は」


颯さんは、相変わらず何もない空を眺めながら、言った。


「後悔はしてねぇ。海を、斬ったこと」


「え……?」


あたしは、目を見張って颯さんの顔を見つめた。


「俺の勝手な、自己満足かもしれないけど。海を、楽にしてやれたと、そう思うことにしている。あいつは、人獣として生きることなんて、望んでないと思うから」


「……」


確かに、殺してくれと言ったのは他でもない海さんだけど。


「たとえ海が口が聞けないような状態だとしてもだ。俺は、人獣に変わっていくあいつを、迷わず斬ってただろうな」


……仲間を、救うために、仲間を、殺す。