「尾行に成功。向かった先は屯所の隅にある蔵だ。窓が一つもなく、あるのは入り口だけ。しかし、その者が入った後は厳重に鍵がかけられたらしく、中までの追跡は不可能。
今日は屯所の隅という隅まで捜索するつもりだ。黒装束を身にまとい、慎重に天井裏を進む。
聞き覚えのある声がして、そっと穴をあけ様子を伺う。あの日屯所を襲った、あの男がいた。会話の内容から察するに、彼の名前は翔琉というようだ。これだけは先に報告しておこう」
ここで、一度隊長の声が止まった。
「確かに、薫さんのお兄さんのお名前は、先に私も報告を受けていましたし、皆さんにもお伝えしましたね。……隊長、どうしました?」
「ここから先は、箇条書きになっている……おそらく、重要機密だ」
隊長のその言葉に、隊員の何人かがその場を立ち上がり、大広間の周りを注意深く伺った。
「大丈夫です。怪しい者は誰もいません」
「よし。読むぞ」
隊長は、大きく深呼吸をすると、一つ一つ読み上げ始めた。
「人獣について
人獣は人を獣に変化させたもの。
変化させる方法は二つある。
一つ、薬を服用させること。
一つ、人獣に咬ませること」
大広間が、にわかに騒がしくなった。
今日は屯所の隅という隅まで捜索するつもりだ。黒装束を身にまとい、慎重に天井裏を進む。
聞き覚えのある声がして、そっと穴をあけ様子を伺う。あの日屯所を襲った、あの男がいた。会話の内容から察するに、彼の名前は翔琉というようだ。これだけは先に報告しておこう」
ここで、一度隊長の声が止まった。
「確かに、薫さんのお兄さんのお名前は、先に私も報告を受けていましたし、皆さんにもお伝えしましたね。……隊長、どうしました?」
「ここから先は、箇条書きになっている……おそらく、重要機密だ」
隊長のその言葉に、隊員の何人かがその場を立ち上がり、大広間の周りを注意深く伺った。
「大丈夫です。怪しい者は誰もいません」
「よし。読むぞ」
隊長は、大きく深呼吸をすると、一つ一つ読み上げ始めた。
「人獣について
人獣は人を獣に変化させたもの。
変化させる方法は二つある。
一つ、薬を服用させること。
一つ、人獣に咬ませること」
大広間が、にわかに騒がしくなった。

