魁部隊

「仕方がありませんね、また後で渡しておきましょう」


副長はそう言いながら、お菓子の袋を懐にしまった。


「薫くんもお見舞いですか。このところ、時間があればここに通っているようですが」


「はい……」


「もしや、気にしているのですか?人獣に噛まれたこと」


「……」


黙っていると、副長は優しく微笑んだ。


「あなたのせいではありません……というのはもう既に誰かから言われていると思いますから、私からは何も言わないでおきましょう」


でも、と副長は付け加えた。


「あなたは私たちの仲間なのですよ。まあ……、あなたと兄上が敵対関係であることを、強調してしまうことにもなりますが」


「分かっています」