しばらく直紀さんは笑っていたんだけど、不意に咳き込み始めた。
「けほっ、ごほっ!!」
「だ、大丈夫ですか!?」
自力では起き上がれない直紀さんの背に手を入れて、身体をゆっくりと起こす。
咳き込んだとき、横になっているよりも、少し身体を起こしていた方が、呼吸が楽なんだそうだ。
咳き込む直紀さんの背中をさすりながら、直紀さんがあたしの顔を見ていないのをいいことに、顔が曇ってしまう。
痩せたな……。
以前の直紀さんなら、あたしなんかじゃ、力の入っていない身体を起こすなんて絶対無理だったはずなのに。
あれ以来、動いていないせいもあるんだろうけど、直紀さんの身体は、痩せ細ってきていた。
「けほっ、ごほっ!!」
「だ、大丈夫ですか!?」
自力では起き上がれない直紀さんの背に手を入れて、身体をゆっくりと起こす。
咳き込んだとき、横になっているよりも、少し身体を起こしていた方が、呼吸が楽なんだそうだ。
咳き込む直紀さんの背中をさすりながら、直紀さんがあたしの顔を見ていないのをいいことに、顔が曇ってしまう。
痩せたな……。
以前の直紀さんなら、あたしなんかじゃ、力の入っていない身体を起こすなんて絶対無理だったはずなのに。
あれ以来、動いていないせいもあるんだろうけど、直紀さんの身体は、痩せ細ってきていた。