魁部隊

あたしが家を出て、まだ一年も経っていない。


短くはないけれど、長くもない時間の中で、一体何があったのだろうか。


兄さんに。


「……薫、か?」


ぼーっとしていると、不意に声をかけられた。


見ると、恭介さんが近くに立っていた。


「……恭介さん」


「そのような格好でこの寒い中外に出ていると、風邪を引く」


恭介さんらしい言葉に、小さく笑った。


「恭介さんこそ」


「……そうだな。隣に座っても、いいだろうか?」


どうぞ、とあたしの隣を手で指し示すと、恭介さんはお礼を言いながらあたしと同じように座った。