あたしは、一人縁側に腰かけていた。


足を投げ出し、ふらふらと動かす。


今日は特に寒くて、足の先が赤くなっていた。


それでも、部屋に入る気にはなれなくて、そのまま座り続けていた。


あれから、ゆっくりと眠ることもできなかった。


あたしが、魁部隊に入隊しようなどと思わなければ、お金がなくても、幸せな日々が続いていたのだろうか。


母さんも元気に生きて、兄さんも今まで通り、母さんを助けて働いて、いつかあたしも、兄さんみたいに……。


五才違いの兄だったけど、ずっと小さい頃は、琥太郎と三人で遊んでいた時期もある。


仲は……いい方だったと思う。


ううん、過去形になんてしたくないけれど。