魁部隊

見たこともない、相手を萎縮させ震え上がらせるような、そんな鋭い瞳に、逃げ出したくなる。


でも、あたしはその場から動こうとはしなかった。


「ふぅん……」


兄さんは、あたしと、颯さんの顔を見比べて、にやりと笑った。


「薫の気持ちはよく分かったよ。じゃ、これだけは言っておこうかな」


そう言ったかと思ったら、一瞬で距離を詰め、あたしの耳元まで顔を寄せると、そっと囁いた。




「……母さんは、お前が出ていったあと、自殺した」