この声……どこかで聞き覚えが……。


「誰だ!?」


手の空いている奏多さん、恭介さん、光くん、律くんが刀を構えた。


颯さんも、一度直紀さんをゆっくりと地面に横たえて、刀を抜く。


でも、あたしも、琥太郎も、動けなかった。


だって……。


「久しぶりだね、薫」


向こうから、姿を現したのは……。

















あたしの、兄さんだった、から。