魁部隊

一瞬口ごもってしまったけど、慌てて背筋を伸ばした。


「あたしも、魁部隊に入隊するために来ました。あの、皆さんはやはり、魁部隊の方たちですか……?」


恐る恐る問いかけると、副長が小さくうなずいた。


「ええ。私は魁部隊副長の総です。しかし、あなたに関する書類は拝見していないような気がしますが……」


「親に行けと言われて来たわけじゃないんです。もしかして、親からの書類がないと入隊できないのでしょうか」


だとしたら、あたしはここで終わりだ。戻って頼んでも、絶対魁部隊になんて入隊させようなんてしないだろうし、まあそれはそれで嬉しいっちゃ嬉しいんだけど、でも、なんか怖い。


「もちろんそういうわけではないと思いますよ。最終的な判断は隊長がしますから。でも、何故自らこのような世界へ?魁部隊がどういうところか、ちゃんと分かって……」


「副長」


副長が言いつのろうとしたのを、颯さんが遮った。


「もうすぐ夜が明けます。あまり帰りが遅くなると隊長が心配するでしょう。とりあえず、こいつらを連れて屯所に戻りませんか」


「あっ、それもいいっすね。ここで追い返すわけにもいかないっしょ」


颯さんの言葉に、奏多さんも便乗した。


副長は、はあ、とため息をついた。


「いいでしょう。我らの隊長は、少々心配性ですからね」