「実は、この刀は……」


何度も説明したように、あたしたちは子供の頃から、木の枝片手に無意識のうちに剣の稽古をしてきた。


もちろん、それは刀なんて高価なものを買うお金がなかったから。


それなのに、どうしてあたしたちが二人とも刀を持っているのかというと。


「ある人に、貰ったんです……」


ぽつり、ぽつり、と、あたしは経緯を話し始めた。