ストッ。
踏み出した一歩。
私は、ゴミ。誰の目にもつかず、映らない。
顔がたくさん。…?なんでだろう。
フリーズしてる…。
あっ!私がブスだから?くさいから?汚いから?
きっと…きっとそうだ。
いいの。いいの。その方が。
誰も、近寄ってこないから。
えっと…こういうの、なんて言えばいいんだろう。
とりあえず…名前?
「月姫…空です。」
よろしく…?なんて、私みたいなゴミが言っちゃだめだよね。
じゃあ、これだけでいっか。
「あの…席は…?」
「…。」
え、聞こえなかったのかな。
「…あの、先生?」
「………っ!?あ、ああああ!えっと、ま、ままま窓側の、いいい一番後ろでしゅ!」
…どもり&噛む。面白い先生だ。
いくら私がブスだからって…。
「先生。いくら私がブスだからって、そこまでどもられたら、私でもショックです。」
淡々とそう言って、自分の机の方に歩き出す私。
するとまた、クラス中がフリーズしたのは…何故?
