『おれは工星学院でBigになる!』

そう書かれた文字は綺麗でたくましく、よれることなく日記の最後のページに残っていた。

「ほんとすごいよ…」

日記を閉じ、紗都美はつぶやいた。



直接「がんばれ!」「ありがとう」なんて言ったことなかったなと、あの日々を思い出すのである…

あの時言えなかったことを。
何もできなかったことを…。

今、伝えたらあなたに届きますか…?