…でも…タイムスリップって…
「…これからどうしよ…」
死ぬつもりだったから特に何も持っていない。
…野垂れ死ぬのを待つか…
そう思って落ちた草むらの上にまた腰を下ろそうとした時…
「きゃっ!す、すみません…」
「おっと…この俺にぶつかっておいて謝っただけで済むなんて思ってねぇよなぁ?」
「お、お許しください…」
目の前でぶつかった男女が時代劇みたいなことをやり始めた。
…ってか…今の誰からどう見ても男からぶつかっただろ…
あーめんどくさっ…
「や、やめてくださいっ!」
「いいから!こっち来い!」
「はーいおじさーん、嫌がってるでしょーやめなよー見苦しいなぁー」
「なんだと!?てめぇ、この俺に向かってそんな口利いていいと思ってんのか!?あぁ!?」
「うるっせぇな…黙れよクソジジイ」
「んだとてめぇ!ぶった斬るぞ!!」
そう言った直後、男は刀を抜いて斬りかかろうとしてきた。
「危ないなぁ…ってか、遅いなぁ…」
そう呟いて、私は男の後ろに回って
――ドスッ
「グッ…」
首の後ろを軽く突いた。
軽く突いただけのはずなのに、男はバッタリ倒れてしまって…
「…なんだよ…弱っちいなぁ…」
なんて思いながら、女の人の無事を確認した後、
私はその場を後にした。

