渉君のファンも密かに多くて、ファンクラブがあるとか。
大人っぽくて、落ち着いた雰囲気を持っているから女子に人気があるのもわかる。
渉君の胸で泣いたなんてファンの子達に知られたら、私殺されちゃうな。
「待たせて悪りぃな」
突然優斗の声がしてビクッと体が硬直した。
振り向くと、優斗と美緒が並んで立っていた。
や、やばいっ。
またここで会っちゃうとかって…
優斗は私の姿を見て、眉間に皺を寄せた。
「唯?…なんでここにいんの?」
「な、なんでって…教室に戻る途中渉君と会ったからしゃべってただけで…」
「つーか、唯の目赤くねぇ?……泣いてた?」
ドキッとした。
なんで…気づくの!?
「泣いてなんか…」
「目にゴミが入ったんだよね?」



