優斗がその傷を隠すように手を添えた。
「あ…優斗先輩。私今日委員会あるから先に帰っててくれますか?」
「…いや、待ってるよ」
「え…でも遅くなるかもしれないし…」
2人一緒に帰ってたんだ…
全然知らなかった。
私っておめでたいやつ。
「いいから。終わったら連絡しろよ」
「は、はい…」
美緒は嬉しそうに微笑んだ。
こういうところ見たくないよ。
2人は本当に付き合ってるんだ…
今までの彼女は適当にあしらっていたのに、美緒に対してはすごく優しい。
美緒は今までの人とは違うんだっていうのがわかる。
真剣に付き合ってるんだね。
胸が押しつぶされそうになった。
約10年間の私の想いは実らず、伝えることもなく散ってしまったんだ。



