「いいじゃん別に~!!」


「唯らしいな」


「じゃ、優斗にはあげない!あとで欲しいって言ってもあげないからね!?」


私が拗ねたふりしてバッグにお菓子を押し込むと、優斗が肩を抱いて自分の方に寄せた。


「えっ優斗…」


「お菓子じゃなくて、唯が食いたい」



一気に体が熱くなる。


何をいってるのこのヒトはー!


しかも車内で!!


前にはパパもママもいるのにー!



「ぶっ。その顔いいねぇ~」



優斗が肩を揺らしながら笑っている。



「ちょっと…またふざけて!!」


叩こうとしたら手をその捕まれた。



「冗談だけど、半分本気」



半笑いの優斗の瞳は、何を考えているのかわからない。



心拍数が上がっていく。